経営論コラム

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システムをめぐる派手な競争 解題(3)

戦争を知らない提督たち    昭和の帝国海軍において唯一の戦略のようなものは「マリアナ沖で日米の戦艦同士で艦隊決戦を行い、砲撃戦で打ち勝つ」というものです。このような戦略構想になった背景を見ていくことにします。この中で、我々が経営戦略を考え...
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システムをめぐる派手な競争 解題(2)

戦略的要衝 北マリアナ諸島は日米双方にとって、「戦略的要衝」でした。戦略論コラムですから、あくまで「戦略的要衝」について取り上げる必要があるということも、北マリアナをめぐる戦いについて取り上げる必要があります。このような取り上げ方を一般社会...
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システムをめぐる派手な競争 解題(1)

1.なぜ「マリアナ諸島をめぐる戦い」なのか  本コラムは、加護野忠男・井上達彦著『事業システム戦略』を読むことを唯一の目的とし、戦争について何か意見をしようとしているものではありません。ただ当該書籍の序章に「事業システムの博物学」として、事...
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序章 システムをめぐる派手な競争

システムをめぐる争いでわかりやすい事例として、はじめに太平洋戦争当時の帝国海軍を取り上げます。イメージとは異なり、帝国海軍は3年8カ月にわたる戦争期間中、そのほとんどはわけがわからずに過ぎて行ったと考えられています。真面目に戦争をしたといっ...
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加護野流ー経営戦略論を紹介するにあたって

初めに、戦略論を述べるに当たり、私の見るところ戦略論には2つの流派があるように思います。2つの流派とは敵の武力殲滅を目的とするかしないかで別れると考えます。代表的な兵法書である『孫子』は戦闘を可能な限り回避し先頭に持ち込まないことを是としま...
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戦略論事始め

現代日本において戦略論を学ぶ意義  戦略的ものの見方というものが歴史のいずれかの段階で登場したのかよくわかりませんが、文献でたどれるのは春秋戦国時代の「孫子」までが限界です。また、リデル=ハート卿が「戦略論」を展開するに当たり、古代ギリシャ...
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事業の創造 解題(9)  『綺麗で、早うて、がらあきで、眺めの素敵によい涼しい電車』

今まで「阪急電鉄」と断りもなく使っていましたが、阪急とは「阪神急行」の略称です。鉄道ファン向けの書物には「阪急は神戸線の敷設をもって郊外電車から大手私鉄へ成長した」とありますが、阪急電鉄自身は大手私鉄を志向したか解りません。ただ、小林一三氏...
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管理会計といえば

管理会計論には教科書がかなり出版されていますが、避けて通れない書物が一橋大学名誉教授岡本清先生の「原価計算」です。多くの書物が立て掛けることができない中、岡本先生の「原価計算」は立て掛けることができます。厚さは図っていませんが10センチはあ...
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事業再構築を考える(1)  『この鉄道は日本国民の叡智と努力によって完成された』

東京駅18番および19番ホームに向かう階段脇にひっそりと「この言葉」は存在します。誰が言ったかはわからない「この言葉」の背景を事業再構築の面から考えるのが今回の目的です。「この鉄道」を建設する意思決定をするにあたり、当時の大蔵省官僚が「昭和...