インターン生U君がやってきた

 当社も零細企業の例にもれず人材難です。その為、働きに来てくれる意思表示をしてくれる人はどのような人でも採用する必要があります。とはいえ、大企業とは異なり教育訓練体制が出来ているわけではありませんが、採用した人材が未経験者であっても当社も他の零細企業にもれず教育訓練に工数を費やすわけにはいかないのです。

 ということを前提として経営力向上計画及び小規模事業者持続化補助金の経営計画には人材育成を織り込んでいます。記載した経営計画において教育ツールは当社のパンフレットを使い、何をする会社であるかの説明を行うというものですが、パンフレットを読むだけで即戦力になれば恐ろしい。数少ない趣味が積読である私からすると何らかの方法でインプットすることとアウトプットスキルが必要でしょう。

 そろそろ一人で業務を行うのはつらいと思ったことから会計データ入力をお願いする方を友人知人から探すことにしました。簿記の素養がある僕の知っている人間にお願いしたのですが、当社のクライアントのお客さんに「私のお客さんの大学生で会計事務所の入力オペレータをしたい人がいる」といいます。学生がバイトをしたところで出会いもないし、教育もできないと判断して一度断ったのですが、どういう訳か二回目の紹介があったので採用することにし、形だけの面接をすることにしました。

 履歴書を見ると「農学部バイオ関連学科(学科の正式名称は明かしません)」とあります。入力オペレータをしては素養がないな、と思いどうしようかと悩みました。ですが、当社のような出会いのない零細企業に現役の大学生がやってくることは人材育成の場をどうやって作るかを考えるには滅多にないチャンスです。

 せっかく縁あって来てくれたのですから、当初の会計データの入力オペレータではなく、当社で提供できる限りの職業体験をしてもらうことにしました。その為に最初の面接をする前に秘密保持契約を交わさせていただきます。会計データ入力をするには簿記の勉強が若干必要ですので、会計データ入力をさせる以外のことを考えましょう。

 最初の業務は採用通知を書くことにしようかと思ったのですが、採用通知だけでは面白くないので、「労働条件通知書」を記載させることにしました。当社の基本方針は「管理部門丸ごと引き受けます」ですから労働条件通知書の存在と絶対的記載事項を知ってもらうことは悪くないと判断しました。労働条件通知書の記載経験はないとのこと。では早速書いてみようということです。「鬼だ」といわれましたが気にしません。何事も体験です。

最初の1カ月でどんな体験を行ったのか、次回に述べます。

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