経営論コラム

経営論コラム

事業システム論が難しい理由(6) 実行可能性の担保が困難であるから

近畿財務局が実施した『地域密着型金融に関する会議』に参加して思ったのですが、金融機関は熱心に『ターンアラウンド』に取り組んでいると言う報告が相次ぎました。金融機関を主たる対象にした会議ですからそのように発表することになりますし、リレーショナ...
経営コンサルティング事業

事業システム戦略論が難しい理由(5) 学際的だから

『事業システム戦略』を紐解きますと、事業システム戦略論の背景となる学問的知見にはミクロ経済学、社会学、心理学、工学の4つの学問領域があることがわかります。小室直樹博士の見解に従えば人文科学および社会科学の学問領域において「科学的」であるのは...
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事業システム論が難しい理由(4) 売上を制御できないから

売上=単価×数量で表現することができます。これは自明のことであると思いますが、単価と数量は制御できるのかといろんな方に尋ねましたところ、一度だけ「制御できる」という回答を得たことがあります。ただし、その方も単価を制御することも、数量を制御す...
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事業システム論が難しい理由(3) もしドラはあくまでAKB48の販促ツールです

国語辞典を紐解きますと制御とは「①自由勝手にふるまわせず、押さえつけて自分の思うように支配すること。②(機械・装置などを)望むとおりの運転状態にすること」(岩波国語辞典第七版新版)とあります。いずれの意味を取ろうとしても、「予想通りの結果を...
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事業システム論が難しい理由(1) 理論だから

加護野忠男・井上達彦先生の著書『事業システム戦略』を用いて経営戦略論を語っていますが、この書物のまとめであり難しさを示す箇所が第4章「事業システムの理論的枠組み」です。事業システム、理論、枠組み、と難しい要素が3件もあります。この箇所をもっ...
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予測と制御 第4章事業システムの理論的枠組みを受けて

事業システム論の本質は「システムの制御」にあります。これに関連して、テクノロジーの本質は「予測と制御」にあるといいます。では、「予測と制御」が及ばないものは、ということになりますとアートがこれに該当します。そこで、予測と制御が及ばないアート...
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「スケールアンドスコープ」

スケールアンドスコープとはアルフレッド・D・チャンドラー ハーバード大学名誉教授の著作のタイトルです。大学院1回生の外書購読のテキストに指定されました。“The Dynamics of Industrial Capitalism”とサブタイ...
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「津波てんでんこ」と緊急時対応プログラム

津波てんでんこ 「津波てんでんこ」、東北地方に古くから古くから伝わる考えとも防災研究家山下文男氏の造語ともいわれるとも言われている、防災に対する独特の考え方です。「てんでんこ」とは人それぞれという意味の方言です。私が聞いた「津波てんでんこ」...
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事業コンセプトとスローガン 解題(3) 迷いと決断

CEOの仕事は迷いと決断ですね 「迷いと決断 ソニーと格闘した10年の記録」は出井伸之氏がSONY CEOを業績不振?で取締役を辞任した後に出された回想録です。出井氏が格闘した相手とは、プライドの高い、それでいて収支には疎いエレクトロニクス...