TOKYO PRO Market のモデル

 東京PROマーケットのモデルはロンドン証券取引所のAIM市場にあり、直接のルーツはロンドン証券取引所と合弁で東京証券取引所に開設したTOKYO AIM市場です。市場活性化を意図した東京証券取引所は取引所参加者数を増加させるために上場をしやすい新規市場の開設を意図して制度を調査したところロンドンAIM市場にぶつかったといわれています。AIM市場は上場を容易にするためにコンサルティングをする証券会社としてNOMAD制度がありました。東京AIMにはJ-NOMAD制度がありました。

 鳴り物入りで設立した東京AIM市場ですが第一号の上場が表れるのは市場開設1年半後であったと聞いています。理由はいくつかあるでしょうが(最も大きな理由と思われるものは後述)、東京AIM最大の問題はとにかく上場する発行体が存在しないことにありました。ロンドン証券取引所がこの体たらくを見て引き上げたと聞いています。というのも、ロンドンAIMに上場している企業数は数千であるのに対して東京AIMに上場している企業は数件であったことから、いつになったら上場するのだとロンドン側から詰め寄られたらしいのです。

 このことから、東京証券取引所独自で運営することになり、名称もTOKYO PRO MARKETと新たにし、J-NOMADもJ-Adviser制度として生まれ変わりました。その後開設10年を経ておよそ100社の上場まで至るようになりました。今後は東京証券取引所がグロース市場への直接上場ではなく東京PROマーケット経由でグロース市場への上場を促していることから、注目される証券市場といえるでしょう。

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