経営コンサルティング事業

事業システム論が難しい理由(6) 実行可能性の担保が困難であるから

近畿財務局が実施した『地域密着型金融に関する会議』に参加して思ったのですが、金融機関は熱心に『ターンアラウンド』に取り組んでいると言う報告が相次ぎました。金融機関を主たる対象にした会議ですからそのように発表することになりますし、リレーショナ...
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事業システム戦略論が難しい理由(5) 学際的だから

『事業システム戦略』を紐解きますと、事業システム戦略論の背景となる学問的知見にはミクロ経済学、社会学、心理学、工学の4つの学問領域があることがわかります。小室直樹博士の見解に従えば人文科学および社会科学の学問領域において「科学的」であるのは...
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事業システム論が難しい理由(4) 売上を制御できないから

売上=単価×数量で表現することができます。これは自明のことであると思いますが、単価と数量は制御できるのかといろんな方に尋ねましたところ、一度だけ「制御できる」という回答を得たことがあります。ただし、その方も単価を制御することも、数量を制御す...
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太史公史書を読む(3) 易姓革命

帝兎によって夏王朝が開かれ、湯王により商王朝が開かれ、武王により周王朝が開かれます。夏王朝が開かれるのと、商、周王朝が開かれるのでは理由が異なります。夏王朝が開かれるのは「禅譲」の性格が色濃く残っていますが、商王朝や周王朝が開かれるのは「禅...
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太史公史書を読む(2)

太史公史書は、最初に五帝本紀を立てます。太史公史書百三十巻の出だしは現時点では伝説上の人物である黄帝から取り上げます。現時点では伝説というのは、記載内容から同定される考古学上の証拠がないことにより実在性を確認できないという意味です。太史公自...
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太史公史書を読む(1)

太史公史書はその作者「司馬遷」と記載様式「紀伝体」を中学校の歴史の時間に学習します。太史公はなぜ史書を記載したのかについては、太史公史書百三十編の最後の一巻「太史公自序第七十」でその意図を明らかにしていますので、編纂意図についてはご本人の弁...
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事業システム論が難しい理由(3) もしドラはあくまでAKB48の販促ツールです

国語辞典を紐解きますと制御とは「①自由勝手にふるまわせず、押さえつけて自分の思うように支配すること。②(機械・装置などを)望むとおりの運転状態にすること」(岩波国語辞典第七版新版)とあります。いずれの意味を取ろうとしても、「予想通りの結果を...
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事業システム戦略論が難しい理由(2) 方法論を提供するにすぎないから

科学的な方法論に従った理論が提供するのはより多くの実践を可能とするための「単純化したモデル」であり、単純モデルには前提条件があります。この前提条件を無視した中で理論に不整合があったことをもって「机上の学問」の批判が成り立ちます。実はこの批判...
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事業システム論が難しい理由(1) 理論だから

加護野忠男・井上達彦先生の著書『事業システム戦略』を用いて経営戦略論を語っていますが、この書物のまとめであり難しさを示す箇所が第4章「事業システムの理論的枠組み」です。事業システム、理論、枠組み、と難しい要素が3件もあります。この箇所をもっ...