一般的に株価とは「会社の時価総額を発行済み株式数で割ったもの」とされています。このようにして算出される株価を理論株価と言います。会社の時価総額は将来の利益又はキャッシュフローの総和を現在価値出割り引いたものです。株価の高い低いはこの「理論株価」をベースに決定されます。理論株価より現在の株価が高ければ割高、安ければ割安で、安いものを仕入れて高いものを売るというのは商売と同じです。株価の議論は理論株価を巡って行われます。投資家が会社の将来のみ興味を持つ理由は理論株価を算出するためであり、将来予測の数値は企業発表するものも、アナリストが発表するものも同等に参考にされます。なお、将来予測の数値や企業予算については別の文章で調べてください。余談ですが、私は予算統制と内部統制を扱う人間です。
株価は会社の価値を数値で表したものですべての会社に存在します。上場会社は株式市場で株価がつき、未上場会社はいくつかの株価算定法を用いて株価を算定します。ですが、新聞の株価欄を見ればわかりますが多くの上場企業で株価はついていません。未上場会社はいくつかの方法を用いて算出するので、株価は一つに定まりません。これは一体何を意味するのでしょうか。
株価は利益に影響を受けることは確かです。企業は販売活動を通じて利益を獲得します。企業は販売活動で何を行っているのでしょうか。会計学において「企業は利益追求を目的とする」と言う前提を置きますが、利益を追求することだけなのかと言えば違います。企業理念に利益の追求を掲げている会社はないと言うことからも明らかですし、販売先は仕入元の利益を追求するために購買活動をすることはありません。また、商品は「企業が販売活動を通じて実現する価値」を実現するための手段です。企業が消費者に問いかけるのは企業がなぜその価値を提供しようとしたか、であって会社の理念や夢と思います。企業は自身の夢や理念を商品に変えて販売する存在と言えるでしょう。
時々コンサルタントは「お客はビールではなく酒に酔うことを買うのだ」と言います。これを受けて顧客が「俺は酒に酔うことではなくビールを買いに来た」というパロディがありますが、酔う手段はビールに限らないことを表す言葉で、視野を広げろという意味で用いられます。また、酔うためにはビール以外にもウイスキーなどほかの種類も存在します。ビールもいろいろと存在します。なぜ、ビールではなく「このビール」を選ぶのでしょうか。ただ、ビールは商品の魅力以外の大人の事情で選ばれることもありますが、夢を仮託した商品の魅力に惹かれて選ばれるはずです。 商品市場は商品に載せられた夢や理念に賛同する場所として機能します.賛同結果は売上高というかたちで表現されます。選挙の得票みたいです。翻って、株式市場は株式を売買します。商品は企業の夢や理念を載せたものとして表現されますが、株式はその定義から企業そのものを求めやすく分割したものです。確かに企業は利益追求をしますが、利益追求ができればどんな活動でもすることはありません。「日本の大動脈と社会基盤の発展に貢献する」会社(東海旅客鉄道株式会社)はきっと鹿児島から那覇に飛行機を飛ばさない。つまり、企業活動は手段を問います.その結果、夢や理念に共感した会社の株式を買う。株式市場は投資家が企業の夢や理念を評価して受け入れた結果にあわせて買う市場と考えています。株価がつくことは社会に受け入れられている結果ともいえます。
