企業財務入門(24) 『銀行取引の基本ルール2.[その6 ~ その10]』

銀行 は重要な取引先のひとつです。銀行の考え方を良く理解してください。以下、銀行とのお付き合いの仕方について言及いたします。(※注記;本コラムでは、金融機関を総称して「銀行」と呼びます。)

 

■『分相応な銀行とお付き合いしてください。』と提案しています。以下を確認ください。

・大きな銀行は、融資ロットが大きく、その分低金利で融資を行います。一方、小さな銀行(信用金庫・信用組合)は、融資ロットが小さく、その分少し高めの金利で融資を行います。

・大きな銀行は、大きな会社が主な貸し先です。融資審査も定量評価が中心です。一方、小さな銀行は、小さな会社が主な貸し先です。融資審査は定性評価の比重を高く取ってくれます。

・BIGネームだけを求めず、最適な銀行と真摯にお付き合いしてください。

 

 ルール6;取引銀行は、分相応が良い。

 

■『銀行は重要な取引先のひとつです。信義に沿ってお付き合いください。』と提案しています。以下を確認

ください。

・信頼関係が重要です。ウソをつかない、誠実に、丁寧に対応してください。

・経営がわかりにくい会社との取引は好みません。経営状況をわかりやすく説明しましょう。適時決算資料を開示できる状況を作りましょう。

・銀行から見て疑問が残る項目については、察して積極的に説明資料を準備しましょう。誤解を受けたまま、審査でNGになるケースがあります。

・すべてにおいて書面での対応が必要です。口頭のみでの対応では先方が困ります。銀行側が手間を嫌ってNGになることもあります。書面で対応しましょう。

 

ルール7;銀行とは信義に沿って付き合う。

ルール8;銀行対応は、原則書面で対応する。口頭対応のみではNGです。

 

■『創業時でも資金調達は出来ます。出来るだけ調達してください。』と提案しています。以下を確認ください。

・日本政策金融公庫は、創業融資に熱心に取り組んでくれます。

また、自行店舗の近隣の創業企業への融資を行う銀行もあります。日本の創業融資も捨てたものではありません。

・創業時の自己資金の2倍、当事務所ではプラスαを調達出来た事例もあります。

・自己資金の出所についてはエビデンスが必要です。

・事業計画書も当然必要です。

 

 ルール9;創業時融資で最大限の調達を。

■『未来に展望がある会社はリスケ出来ます。』認識を改めてください。

リスケの条件は、

・財務キャッシュフローのマイナスを、営業キャッシュフローで賄えない状況が続いている中で、新規の融資を受けることができない会社は、リスケを依頼しましょう。

・リスケ依頼時には、一定期間経過後、正常な状態に戻せる計画書が必要です。

・未来永劫厳しく、立ち直る見込みが立たなければ、銀行はリスケを認めてくれません。

・「苦しいからリスケさせて」これではダメです。「今は厳しいが、リスケして必ず巻き返す。計画は…」このストーリーが必要です。

 

ルール10;リスケも前向きに。口頭ではNG、計画書が絶対に必要です。

 

前回、今回と述べた内容を踏まえたうえで銀行対応をするように心がけてください。

IMG_1638銀行と良好な取引を続けるためには、ストーリーに沿った適時適正な情報を、書面で提供する必要があります。保証協会や日本政策金融公庫、信用金庫や信用組合等は、決算書以外のこれらの書類を定性評価として高く評価してくれることも少なくありません。

 

一方、銀行対応は苦手と自負する社長は、これらの対応をないがしろにしてしまい、可能なはずの資金調達も没にしています。残念です。このような社長様は、弊社のサービスを受けてください。弊社は、銀行対応について、突出した対応力を有しています。また、継続的な銀行取引サポート業務を税務顧問業務とは別に行っています。ご遠慮なく早めに相談下さい。

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